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時は東京タワー完成の2年前、まさに日本全体がこれから始まる時代に心を躍らせていた昭和31年の春の出来事。鈴弥産業は完成したばかりの真新しい工場で始めての稼働日を終えようとしていました。

終業チャイム係のベルくんは、張り切って、おもいっきり体を左右に揺さぶり、みんなに仕事の終わりを伝えました。
「カラン・コロン」 「カラン・コロン」 「カラン・コロ…ころころころ」
あらら、ベルくんは張り切り過ぎて体を揺さぶり過ぎたみたい。ハガネを加工する機械の中に転がってしまいました。大変です。手を止め汗を拭っていた職人さん達も大慌て。なんとかベルくんを救出です。
「ベルくん!車の部品になっちゃうに!しょんないなぁ
優しい職人さん達は、ベルくんをもとあった場所にしっかりと結び付けてくれました。

終業チャイム係のベルくんのイラスト

しっかりと結ばれ、もう落ちる事のないベルくんは一安心。
職人さん達が帰った後、ベルくんは、もう失敗しないようにと、体を揺らし練習を始めました。
「カラ・コロ」「カラ・コロ」「カ・コ」
ん?なんだか変です。音が響きません。
何度やっても「カラ・コロ」「カラ・コロ」「カ・コ…」
あれれ?ベルくんが自分の体をよく見ると、ハガネの欠片がベルくんの舌ベロについていました。
ハガネを加工する機械に転がってしまった時についたのでしょう。
これが重くて鳴らないのかな?
それとも強く結ばれ過ぎたかな?

舌ベロを出したベルくんのイラスト
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