プレスってむずかしい?

プレスは知ってるよ!工場の中でも目立ってるあの大きな機械で、ガシャンガシャン大きな音で、鋼(ハイテン材)を叩いて、バンバン加工してるやつでしょ!あんなに大きな機械があるんだから、ラクラク簡単ね。あたしも、やってみたいなー!

さすが巨体!キレてるねー。「3000トン トランスファープレス」って言う名前なんだ。
名前もカッコ良くて強そうだけど、3000トンって何だろう?

なるほど。3000トンは加圧力(かあつりょく)っていう“力の大きさ”なのね。
最大、3000トンの力でハイテン材を叩きつけて形にするって事なのね。

3000トンって、私が知ってる事で言えば、軽自動車1台が、おおよそ1トンだから… えっ!3000台が固まりで落ちてくるってこと⁉ 
まさに破壊的なパワー!

“ガシャンガシャン” をやってみたいけど、
なんだか、近づくのが怖くなってきた。

ん? なになに? 優しいよって、えっ?何?

えー、あの巨体の中で、つまんで伸ばして、って、ホントに?
そんなに繊細(せんさい)なの? 見えないなぁ。

ちょっと、ハイテン材のおさらい。

お豆腐と、こんにゃく。
はい、知ってます。
同じ力で、指を入れると、お豆腐は指が入る。
こんにゃくは反発して指が入らないと。
はい。

お豆腐は普通の鉄。こんにゃくはハイテン材。
なるほど、こんにゃく頑張るなぁ。

そして、この頑張る “こんにゃくハイテン も力を加え続けると破損(はそん)すると。
うん。わかる。

で、この粘りと反発のある “こんにゃくハイテン を壊さないように、3000トンの力持ちが、ガシャンガシャン、“こんにゃくハイテン” をぶっ叩く…
なんか、せんさい…

それでもって、ハイテン材は伸びると…
ハイテン材の粘りを利用して、伸び過ぎないように一部をつまんで、ぶっ叩く!と…
ちょっと、なに言ってるのか解りません‼

ほう、ほう、なるほどね!
例えると、ラップに似てるんだって。
ラップの隅を固定して、指で押し込む。
はぁー、確かに、粘りね。

そして、力の加減(かげん)を間違えると破れそう。

これを、3000トンのパワーでやっているという事は

ぶっ叩くのも、めちゃめちゃ、せんさい…

なるほどねー。ベルソニカの博士と職人さん達は、力を合わせて、日々、この繊細な調整をしてるのね。
それで、あの一見、暴れん坊で、実は繊細な3000トン君が、毎日、頑張れるんだね!

なんだか「ラクラク簡単」「やってみたい」なんて言って、恥ずかしい。反省。あたしみたいな素人には、とうてい無理ね。

ハイテン材が強くて柔らかいのも凄いけど、3000トン トランスファープレスも、本当に繊細で凄いなぁ。
両方がタッグを組んで、やっと形が出来るのね。

まだまだ、勉強しなくちゃ。


プレス機械に取り付けた金型で材料に強い力を加えて目的の形に鉄板を変形させます。ベルソニカでは3000tの力で加圧している部品もあります。TVなどの映像で見ると数秒で次から次へと出てくるので、ただ強い力で押さえて成型するだけの簡単な加工法に思われるかもしれませんが、材料を押したり引っ張ったりして、鉄板を伸ばして変形させるという凄く繊細で難しい工程です。ビニールシートを左右に引っ張ると、伸びていきますが限界に達すると引きちぎれてしまいます。鉄板も同様です。ハイテン材という加工が難しい材料になるとさらにシビアになり、ただ強い力で変形させるだけでは割れたり、狙った通りの寸法にならなかったり、難度はグッと上がります。ベルソニカは難しくても挑戦し続けて不可能を可能にする努力をしています。


ベルソニカのパートナー企業スズキ株式会社ではくるまづくりを知ることが出来る「スズキこども質問箱」を公開しています。こちらのページも是非ご覧ください。 

https://www.suzuki.co.jp/corporate/kids/

Copyright © 2019-2024 bellsonica Co.,Ltd.